糖尿病治療薬

新作用機序「ミトコンドア機能改善薬」ツイミーグ®︎錠(一般名:イメグリミン)

2021年6月23日、2型糖尿病の新機序「ミトコンドリアの機能改善」をもつツイミーグ®︎錠(イメグリミン)が承認されました。

ツイミーグ(TWYMEEG)は、グルコース濃度依存的なインスリン分泌を促す膵作用と、肝臓・骨格筋での糖代謝を改善する膵外作用(糖新生抑制・糖取り込み能改善)の2つのメカニズムもつことから、
Dualを意味する”twin”と一般名の”imeglimin”から命名されています。(大日本住友製薬HPより引用)

今回はその作用機序について詳しく解説していきます。

ツイミーグ®︎錠(イメグリミン)の作用機序

イメグリミンは、グルコース濃度依存的なインスリンの分泌を促す膵作用と、肝臓・骨格筋での糖代謝を改善する膵外作用(糖新生抑制・糖取り込み能改善)により、血糖降下作用を発揮する薬剤であり、その作用機序はミトコンドリアへの作用を介するものと想定される。

ツイミーグIF引用

 

 ミトコンドリアはクエン酸回路を持ち、ATPを大量に産生してくれる細胞内器官として知られていますが、実はまだわかっていない部分も多いです。イメグリミンはミトコンドリアの膵臓、骨格筋、肝臓のミトコンドリアの機能を改善し、さまざまな効果を示しています。

膵臓への作用

GIGS(glucose-stimulated insulin secretion)の増強
要するに血中のグルコース依存的にインスリン分泌を促進する作用のこと。
つまり、低血糖リスクが少ないと言えます。

β細胞の保護
ミトコンドリアの機能改善により、活性酸素の産生を抑えて、β細胞を保護する作用が示されています。

β細胞の増加作用
マウスの研究結果ではありますが、β細胞のアポトーシスを抑制して、細胞増殖を促す働きがあると報告されています。

肝臓・骨格筋への作用

肝臓・骨格筋細胞でのインスリン感受性亢進、グルコースの取り込み促進作用などを示しています。

さらに肝臓において、糖新生抑制作用も示しています。

臨床試験

日本人299人対象に行われた国内第2相試験では、プラセボを対象にイメグリミン500mg、1000mg、1500mgの効果が検討されています。

24週後の結果は以下の通り

引用;Efficacy and safety of imeglimin in Japanese patients with type 2 diabetes: A 24-week, randomized, double-blind, placebo-controlled, dose-ranging phase 2b trial. Dubourg J, Ueki K, Grouin JM, Fouqueray P. Diabetes Obes Metab. 2020 Dec 4. doi: 10.1111/dom.14285.

それぞれ、-052%、-0.94%、-1.00%のHbA1c低下作用が認められています。

基本情報

効能・効果

2型糖尿病

用法・容量

通常イメグリミンとして1回1000mgを1日2回朝夕に経口投与する。

※食事の影響は認められていないので、食前or食後どちらでもOK!

腎機能障害患者への投与

血中濃度が上昇するおそれがあるためeGFRが45mL/min/1.73㎡未満の患者への投与は推奨されていません。

副作用

臨床試験段階ではツイミーグによる大きな副作用は認められていませんが、インスリン製剤、SU剤、グリニド薬と併用した場合、低血糖のリスクが高まるとされています。(6.7%)

まとめ

  • ツイミーグは細胞内小器官であるミトコンドリアの機能を改善する。
  • グルコース濃度依存的にインスリン分泌を促進する。(膵作用)
  • 肝臓、骨格筋においてインスリン感受性改善作用、グルコース取り込み促進作用をもつ。(膵外作用)
  • β細胞保護作用をもつ。
  • 高度な腎機能障害を持つ患者への投与は推奨されない。